昨日は本当に良い天気でした。
夕方から田んぼへ肥料散布に行ったんですが、鳥海山と月山が
丸見え!。(^^
そんな中、背負い式動力散布機に肥料をドッサリ積んで振り
歩きました。田面はタネツケバナの花が満開で、とても可愛い
です。桜ばかりが花じゃないですねー。私は、こういう誰も見向きも
しない草花が結構好きです。職業柄、敵であったりもしますが。(^^;
この作業なんですが、一般的には重労働で嫌われていますが、
私は大好きです。農作業の中で多分一番好きです。
山を眺めながら清々しい風を浴びて、ザックのような荷物を担いで
歩くワケですから、何だか山歩きみたいです。(^^
日帰りで南アルプスへ行く時のようなアドレナリンは出ませんが、
地元の山に登る時とほとんど同じ気分になります。
仕事をしていることを忘れます。
こういう仕事は、大規模農家でないからこそ出来ます。
一応、政府が言うところの「担い手」にはなっていますが、最低
レベルですから。
これが、大規模になればこんな手作業に近い仕事はやっていられ
ません。農家は機械のオペレーターと化します。その機械もかなり
高額。大規模になればなるほど、農業としては楽しくなくなります。
農水省のお役人は、それが全然分かっていない。
零細農家はコストをあまり考えないか、私のように機械の減価
償却費がゼロなんてこともありますが、大規模経営になるとコスト
は大問題です。米価が下がればたちまち原価割れになって破綻
します。政府が打ち出した補償政策は初年度から躓いたことだし、
全くアテになりません。過去に、国の大規模政策に乗っかって規模
拡大したものの、米価の急落で破綻した農家が北海道を主として
数多くあったのを知らないのでしょうかね、お役人は。
私に言わせりゃ、
「あんたらバカか!?」
農業の担い手がいなくなる政策を採った時(食管法廃止)に、
今の事態は容易に予測できたのに、今度は大規模経営の担い手
を育成するなんて全くナンセンスです。
食料と教育をないがしろにする国に未来はありません。
それとも、近い将来、日本をアメリカの州にする計画なんでしょうか。
この担い手政策ですが、まあ当面は良いでしょう。
でも、今の「担い手」も20年、30年後には年寄りになります。
その先の展望がないのです。お役人も退職するから先のことは
考えないのでしょうかね。
以前、政府の米の生産調整に関する研究会の座長である東大
名誉教授と飲みながらお話した時も、結局のところ、官僚が書いた
台本通りの役割を演じているに過ぎないことを確認しましたしね。
「結局、ひもじい思いをしなければ分からない。」
という一言で…。所詮は彼も、サラリーマンなのです。(ーー
私ならこうします。
サラリーマンが、定年後に農業が出来るような支援システムを構築
するのです。15年から20年は役に立ちます。すこぶる健康的なの
で、医療費や介護費の低減にも大いに貢献します。
それと、もっとも大事なのは、零細農家を大事にすることです。
この国の気候風土に合わせて太古の昔から営んできた形態を壊して
はいけません。
な~んて、書いてもお役人は伝わらないか。政治家も自分のこと
しか考えないしね。(ーー
おー、我ながら珍しく今日の話題はシリアスだなー。(^^;
農の現場から、日本の将来を本気で憂慮してしまいます。
食料自給率40%なんて、恐ろしい話です。
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