ザルツブルグ音楽祭2006「フィガロの結婚」
2006年のザルツブルグ音楽祭で最大の話題だったという、
クラウス・グート演出の「フィガロの結婚」をDVDで鑑賞しました。
今流行りの現代的な演出です。
ウーン…、ツマラン…。
スザンナはお気に入りのアンナ・ネトレプコだし、フィガロや伯爵も
みんな上手。指揮のアーノンクールもゆったりしっかり聴かせてくれ
ますが、面白くないのです。モーツアルトの喜劇らしく、愉快で楽しく
て幸せを与えてくれるような魅力が全く感じられません。
本来の脚本には無い天使ケルビムはウザッタイだけではなく、前年
2005年のザルツブルグ音楽祭で、やはり現代的な演出で話題に
なった「ラ・トラヴィアータ」の二番煎じに見えます。死神が天使に
替わって、ちょこまか動き回るだけじゃないの?。
ついでに、ケルビーノがちっとも可愛くない。
2005年の「ラ・トラヴィアータ」は悲劇なだけに魅せるものもあり
ましたが、「フィガロの結婚」は喜劇です。なのに、カラスの死骸が
何度も舞台に置かれたり、苦悩に満ちた表情で歌われるので、
気が滅入ります。衣装にも華やかさが全くないので、オペラらしい
豪華絢爛さも当然のごとく皆無です。なので、途中で何度も眠って
しまいました。(ーー
それでも、観客は歓声を上げていましたから、耳が肥えた本場の
人達は満足したんでしょう。素人の私にはサッパリ分かりませんが
ねえ…。
ただし、歌は皆さん上手です。目を閉じて聴き入ればなかなかの
ものです。それじゃ、DVDを買った意味が無いんですけどね。
あ、いや、特典映像は結構楽しめました。(~~
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