改造フラウトトラベルソ
アウロスのプラ管フラウトトラベルソを改造しました。
まずは歌口をヤスリで削って大きくしました。
モダンフルートとほぼ同じ大きさにしたので、音の
ボリューム感は桁違いです。
次ぎに左手の親指でC2の音を出せるように新たに
穴を開けました。これで、バッチリ抜けの良い音が出る
ようになりました。運指もかなり楽です。
続いて、左薬指と右手人差し指の穴を拡張しました。
クロマティックチューナーで確認しながらボール盤での
作業ですが、足部管方向に拡張するので注意が必要
です。これにより、格段に音の抜けが良くなりました。
つい気をよくして、右手薬指の小さな穴も拡張しました
が、あ゛ー、こりゃ失敗。
テーパー管では細い部位のトーンホールって非常にシビア
なんですね。ピッチが半音近く高くなってしまいました。
これでは使い物にならないので、エポキシ樹脂で一旦
穴を塞ぎました。薄い灰色のしか無かったので、墨汁を
混ぜて黒くしましたが、乾いたら色が抜けてしまいました。
イマイチです。
ペーパーで磨いてから穴を開け直しましたが、まだ
高い。やり直しです。
やれやれ……。
この穴は実に厄介です。まずは5mmの穴を開けてから
0.5mmずつ大きく…、と思っていたのに、音程的には
5mmで合ってしまいました。抜けは悪いですが、また
塞ぐのは嫌だし、これ以上指が開くと運指がきつくなる
ので、妥協することにしました。
ウーム……。テーパー管って本当に難しい……。
そもそも、金管楽器も木管楽器も尺八も、ほとんど全部、
吹き口が細くて開口部が太くなっているのに、な~んで
横笛だけ逆なワケ??。フラウトトラベルソや篠笛は尻
すぼみなのです。中国の笛子は、ストレート管で良く鳴る
のにね~。やっぱり、指が届かないからでしょうか。
右手小指のキーは、私の指が太いからか、薬指がぶつ
かって甚だ具合が悪いので、5mmほど削り落としました。
裏のコルクも使えなくなったので、カチャカチャとキーが
本体にぶつかる音がしないように、裏にはフェルトを貼り
ました。
ということで、改造箇所は6カ所に及びましたが、音量が
大幅に増し、音の抜けもかなり良くなり音程も改善されま
した。特にC2が良く鳴るようになったので、B-C-Dの
繋がりに不自然さがなくなりました。どうして最初から穴を
開けて発売しないのか不思議です。レプリカなんてやめて、
吹きやすいモデルにすれば良かったと思うんですが。
そもそも、AF-2はモダンピッチの楽器なんだし。
まあ、プラ管だから躊躇無く改造しましたが、高価な楽器
だったらこうはいきませんね。
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