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2009年8月29日 (土)

改造フラウトトラベルソ

 アウロスのプラ管フラウトトラベルソを改造しました。
まずは歌口をヤスリで削って大きくしました。

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 モダンフルートとほぼ同じ大きさにしたので、音の
ボリューム感は桁違いです。

 次ぎに左手の親指でC2の音を出せるように新たに
穴を開けました。これで、バッチリ抜けの良い音が出る
ようになりました。運指もかなり楽です。

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 続いて、左薬指と右手人差し指の穴を拡張しました。
クロマティックチューナーで確認しながらボール盤での
作業ですが、足部管方向に拡張するので注意が必要
です。これにより、格段に音の抜けが良くなりました。

 つい気をよくして、右手薬指の小さな穴も拡張しました
が、あ゛ー、こりゃ失敗
テーパー管では細い部位のトーンホールって非常にシビア
なんですね。ピッチが半音近く高くなってしまいました。

 これでは使い物にならないので、エポキシ樹脂で一旦
穴を塞ぎました。薄い灰色のしか無かったので、墨汁を
混ぜて黒くしましたが、乾いたら色が抜けてしまいました。
イマイチです。

Img_0573

 ペーパーで磨いてから穴を開け直しましたが、まだ
高い。やり直しです。

 やれやれ……。
この穴は実に厄介です。まずは5mmの穴を開けてから
0.5mmずつ大きく…、と思っていたのに、音程的には
5mmで合ってしまいました。抜けは悪いですが、また
塞ぐのは嫌だし、これ以上指が開くと運指がきつくなる
ので、妥協することにしました。

 ウーム……。テーパー管って本当に難しい……。
そもそも、金管楽器も木管楽器も尺八も、ほとんど全部、
吹き口が細くて開口部が太くなっているのに、な~んで
横笛だけ逆なワケ??。フラウトトラベルソや篠笛は尻
すぼみなのです。中国の笛子は、ストレート管で良く鳴る
のにね~。やっぱり、指が届かないからでしょうか。

 右手小指のキーは、私の指が太いからか、薬指がぶつ
かって甚だ具合が悪いので、5mmほど削り落としました。
裏のコルクも使えなくなったので、カチャカチャとキーが
本体にぶつかる音がしないように、裏にはフェルトを貼り
ました。

Img_0576

 ということで、改造箇所は6カ所に及びましたが、音量が
大幅に増し、音の抜けもかなり良くなり音程も改善されま
した。特にC2が良く鳴るようになったので、B-C-Dの
繋がりに不自然さがなくなりました。どうして最初から穴を
開けて発売しないのか不思議です。レプリカなんてやめて、
吹きやすいモデルにすれば良かったと思うんですが。
そもそも、AF-2はモダンピッチの楽器なんだし。

 まあ、プラ管だから躊躇無く改造しましたが、高価な楽器
だったらこうはいきませんね。

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2009年8月21日 (金)

アウロス AF-2

Img_0566

 J・S・バッハ時代のフルートであるフラウトトラベルソ
です。笛吹きとして、いつかは手に入れたいと思って
いましたが、安い楽器でも20万円位するので、諦めて
いました。

 ところが、リコーダーのメーカーであるトヤマ楽器から
ABS樹脂製のレプリカ品が出ていたのです。
プラスチック製にしては少々高いですが、需要が少ない
から仕方ないのでしょう。更に、この楽器の世界的権威
である有田正広氏が監修したということで、思いきって
購入しました。A=415Hz(半音低い)のバロックピッチ
ではなくて、A=440Hzのモダンピッチのタイプです。
ずっと安かったし、古楽アンサンブルをやるつもりも無い
から。

 早速吹いてみると、

「フラウトトラベルソって、こんなに音の抜けが悪いの?」

というのが第一印象でした。歌口が小さいためにパワー
が入らないし、左手の親指の穴が無いからC2の音が
くすんでしまいます。トーンホールが全部小さいし、右手
の薬指はキーに触れてしまいます。

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「こりゃ、早速改造だ

と思いましたが、まあ待て待て。急いては事をし損じる、
というワケで、不要品のABS樹脂製リコーダーで加工
テストをしつつも、しばらくはこのまま吹いてみることに
しました。

 吹いているうちに慣れてはきますが、Fの音が高いし
音色のつながりが悪い音もあります。改善したい所
です。低い音を高くするのと違って、高い音を低くする
のは難しいんですけどね。

 とにかく、改造し際しては慎重に作業を進めたいと
思います。

 そして、快適化したフラウトトラベルソを山の上で演奏
するのが当面の目標です。

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2009年8月19日 (水)

食い物の恨み?

 愛犬さくらのエサを、ホームセンターで買った柴犬
専用のに代えてみました。7年余りの間、ペットショップ
お薦めのを使っていましたが、HCなら近いし何たって
半値以下だったのです。

 ところがギッチョンチョン。
嫌がってなかなか食べません。それでも、空腹には
勝てなくて二日目からは渋々食べるようになりました。
元々スリムな体が痩せていくのが分かりました。

「ウーン……。やっぱり、食べるのだけが楽しみだから
可哀相だよなー。」

 ということで、いつものエサを子供に買ってきて貰った
のですが、子供の不注意もあって、エサを確認する前に
脱走してしまいました。不満が爆発したのでしょう。
なかなか戻ってきませんでした。

「そのうちに戻ってくるよ。」

と放っておいたら20分ほどで戻ってきて、やはり不満
そうでしたが、エサを見たら態度が一変。食いつきが
全く違って、一気に食べてしまいました。
おまけにもう一握りを手から与えたら、それも完食。
ホントに満足そうです。

Img_0563

 やっぱり、食い物の恨みは人も犬も違わないんですね。
私が昔、クレーン船で仕事をした時の話ですが、最初の
船にはちゃんとした料理人がいて大満足だったのが、
別の船では船長が、

「贅沢は敵だ

と言って、真空パックのハンバーグや魚肉ソーセージを
毎日食わされたことがありました。あれには本当にウン
ザリで、仕事するのが嫌になるほどでした。
きっと、さくらもそんな感じだったのでしょう。エサを元に
戻した今は、とっても従順です。

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