「明日はBOMAで走っか~」
と昨夜は思っていましたが、予想天気図を見て気が変わり
ました。
「おおおっ、明日は後半バッチリの山日和ではないか~」
ということで、鳥海山へ行ってきました。二ヶ月ぶりです。
と言っても最低限の仕事をしてからだし、早い時間に行っても
山の条件が悪いのは予想できたので、ゆっくりスタートです。
大台野T字路を出発したのは10:35でした。遅っ。
天気は薄曇りでバッチグーでしたが、上部はまだ風が強そう。
雪は3cm程沈む位でシールが良く効く状態でした。
途中でクロカンの男性を軽く追い越して順調に登りました。
(彼は山雪荘往復だった)
「3月に鳥海山へ来たのなんて、何年ぶりだろう??」
ということで調べてみたら、何と22年振りでした。(@@
最後に来たのは結婚式の二日前で、滝の小屋で山仲間が
祝ってくれたのは良い想い出です。おかげで雪焼けして黒く
なった新郎は白粉を塗る羽目になってしまいましたが。
などということはともかく、今年は春作業のスタートが早かった
し、収益性が悪い作型を思いきってやめたので、
「ひょっとしてもしかしたら、もう一回山へ行けるかなー?」
と思っていただけに、正に千載一遇のチャンス到来だったワケ。
子供の送り迎えがなくなったことも大きいです。
さて、今回は車道コースを使い、車道を全てショートカットして
登りました。今となっては宮様コースを使うよりも登り下りとも
快適で楽しいのです。
今日は無風で行動中は暑いくらいでしたが、森林限界を
超えると風があるのはいつもの事なので、滝の小屋駐車場の
下で食事です。
燃料節約ラーメンです。(笑)
さて、今日はどこを登りましょうかね~。
雪が茶色っぽく見える所は氷化しているので、そこを避けて
登って滑ることになります。
駐車場はガラ空きです。(笑)
結局、そこから直登してノーマルルートに出ました。
予想通り河原宿からは風がぐっと強くなったので、そこで
初めて手袋とジャケットを着けました。気温-3℃。
登るにつれ風が強くなって、雪はサラサラ。地吹雪状態に
なりました。1月に登った時ほどではありませんでしたが、
結構辛い…。3月下旬とはいえ、まだまだ山の上は冬でした。
頭の中ではレミオロメンの、
「♪こな~ゆき~~♪」
という曲がリフレインしていました。
勿論、装備は厳冬期仕様でしたが、今日は何故か外輪が遠く、
斜度も急に見えました。予定していた登行中止時間は15:00
でしたが、その時すでに14:30…。
「ウーム、時間も無いし、今日はダメだな……。」
というワケで、1,810m付近でシールを剥いで記念撮影です。
そして、軽量化のために、
「プシュッ」
と、やった次の瞬間、何とマジックのようにピタッと強風が
止んだんです。(@@
「おおおっ、これは山神様の思し召しか」
というワケで、開けてしまったビール風ドリンクを素早く空にして
シールを貼り直して登山続行です。急がねばっ。
シール+スキーアイゼンで登りましたが、外輪直下のアザミ坂
は辛いです。
しかし、そのまま無理して登ると二進も三進もいかなくなるのは
経験済みなので、その前にスキーをザックに付けてツボ足で登り
ました。キックステップで一歩一歩確実にです。
登りながら、
「この坂…、仮に道路だとしたら自転車じゃ絶対無理だなー」
と思いました。人間の足ってやっぱり偉大ですよね。
で、ここで調べてみました。アザミ坂の斜度ってどのくらい
あるんでしょう??。地図ソフトによれば、平均斜度で32.5°
位のようです。道路勾配に換算すると63.6%。
こりゃ、やっぱり自転車で登るのは絶対無理だ~。
ちなみに、富士山の斜度を調べてみたら、外輪直下の平均
斜度は28.4°位で鳥海山の勝ち~。
しかし、富士山の場合は氷化した急斜面の距離が長い上に
突風が吹くので、危険度は比べものになりません。鳥海山なら
滑落しても止まれるし岩も少ないですが、富士山なら奈落の底へ
一直線。
「あ~れ~っ~」
ということで、今日の場合はスキーでの斜登行で登れないこと
は無いと思いましたが、ツボ足で直登した方が圧倒的に速くて
安全です。
15:50、外輪に到着しました。
あと20mほどで伏拝岳ですが、この先はガリッガリッの氷の
世界なのでアイゼンを履かないと一歩も進むことは出来ません。
ピッケル&アイゼンは持っていましたが、時間が無かったし足場
も悪かったので、外輪から新山の写真を撮るのは諦めて下山です。
新山の頂上はチラリと見えました。
さて、速攻でスキーにワックスを塗ってブーツのバックルを締め
直して滑降開始ですが、スキー場には無いスケール感ですね。
雪の状態も最高で、もう、
「わおおおおっーー」
とか絶叫しながら滑っていました。どうせ誰もいないし。(笑)
マジで記憶にないほど(多分忘れてる…)に最高でした。
蔵王スキー場に100回行くよりも鳥海山を一本だ、と心底
思ったほどです。
途中、ルート修正のために、急で狭いアイスバーンを横滑り
で50m程一気に下りましたが、
「転んだら絶対止まれないなー」
と思いながらも気合い充分で、
「ガガガガガッ」
そういえば、昔、鳥海山で自分の足で登れないスキーヤー向け
のヘリスキーがありましたね。墜落してなくなりましたが、その価値
は充分にあっただろうと思います。個人的には墜ちてくれて良かった
と思っていますが。
いや~、ホント、外輪まで行けて良かったです。\(^〇^)/
外輪から滑るのは久しぶりだったんですよ~。
下りは、ほぼノンストップで牧場まで滑り下りました。
1,000m付近からはターン不可能な悪雪になったので
諦めて車道を下りましたが、表面カリカリなのでスキーが
滑って、時速30Kmオーバーで快調に下りることが出来ま
した。
なるほど…、山スキーシーズンは3月末からだと言われる
ワケだ。アハハ……。
結局、登りは休憩込みの5時間15分で、下りは50分でした。
標高差は1,626mで移動距離は往復で20.8Km。
楽しかったなー。
ということで、大満足のスキーツアーでした~。\(^〇^)/
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