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2011年2月22日 (火)

冬鳥海 日帰り登頂!

 昨日から超ワイドな移動性高気圧に覆われて、すっかり
春めいています。

「厳冬期の鳥海山 単独日帰り登頂

を目指していた私としては、もはや厳冬期とは言えないので
少々残念ですが、仕事上最後のチャンスなので無理して行って
きました。

 4時起きして育苗ハウスの管理をしてからお山へGO
登山口となる鳥海牧場までは自宅から1時間かかります。

 5:50にいつもの大台野牧場を出発しました。
文句なしの快晴です。放射冷却でギンギンに冷えたので雪が
バッチリ締まっているし、昨日は入山者が多かったのでトレース
を使えば全く板が沈みません。最高の条件です。

 予定では車道ショートカットで登るつもりでしたが、前日トレース
が全部宮様コースだったので、そっちにしました。

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 スキーとスノーシューの跡がいくつもありました。
皆さん楽しんだことでしょう。

 今日は滝の小屋には寄らずに、荒木沢を超え、マタフリ沢も
超えて登りました。いつもと違う景色を見たかったからです。
どこでも登れるのは冬山の醍醐味ですからね。

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 と、良い調子で登っていると、昨日のものと思われる
スノーシューのトレースがありました。

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 こんな所を単独で登るなんて、かなり慣れている人でしょうが
下りはスキーみたいで、どうもよく分かりません…。
その人は外輪まで登ったようです。

 と、外輪直下を登っていると、ヘリコプターが新山付近を飛び
回っていました。県の救難ヘリではなくて民間みたい。

 外輪まで登ってようやく写真に撮ることが出来ました。

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 へ?、人を吊り上げてるしー

 遭難騒ぎは考えられないので、なんのこっちゃ?、と思います
よね~。その後、ヘリはいなくなりました。

 外輪には10:40に着いたんですが、固いアイスバーンには
苦労しました。スキーアイゼンではやはり厳しかったです。
牧場から4時間50分というと、若い頃よりも速いですが。

 ヘリが去ると、スキーをデポしてアイゼン歩行に切り替えました。

 ブラックダイアモンドのクワドラントは歩行性もナカナカです。
専用冬靴の快適さには及びませんが、ヴァルガ4000とは比較
にならないほど優れていることが確認出来ました。
かなり優秀なツアーブーツです。

 快調に歩行して、七高山手前から下降しました。
私のシルエットが分かるでしょうか?。

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 夏道よりも北寄りの、スノーブリッジに繋がる所に下ります。
かなり急なので慎重に下降してから尻セードでチョット遊びま
した。楽しいですねぇ。

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 そして、スノーブリッジを越えて登ると……、突然足跡が
出現しました。

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「なんじゃこりゃ~っ

 アイゼンの跡を見れば成人男子の物に違いありませんでした。
それも一人。神聖なる鳥海山新山の頂きを汚されたかと思いき
や……。

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 その足跡はほんの30m先の頂上直下までで終わっていました。
その間だけならアイゼンなんて要らなくて、長靴で全然平気なのに…。

 一体何なんでしょう??。
テレビの取材にしては録画機材を降ろした跡もなかったし…。
 
 ひょっとして、どこかの金持ちが百名山をヘリで登りに来たとか?。

 謎ですが、もし、2011年2月22日に詳しい行程無しに鳥海山に
登ったという話を目にしたら、それはインチキですからね~。

 間もなく新山の頂上に着きました。今年はずっと天気が悪くて
登頂の好機は昨日と今日だけでしたが、踏み跡が無いことから
して、ひょっとすると今年最初の登頂かも知れません。

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 お約束のビール(もどき)と万歳。(笑)

 いや~、万歳だってしたくなりますよ。
見渡す限りの絶景なんですから。\(^〇^)/

 なんと、遙か彼方の岩木山も見えました。
左手の上の方にかすかに写っています。

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 拡大すると……。

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 もちろん月山もバッチリ。

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 とにかく色々見えました。

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 すぐ先の頂きにも向かってみましたが、落とし穴(?)が
あったので、引き返しました。少しだけ高いみたいです。

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 さて、お楽しみの滑りは、行者岳の下のシュカブラが
あまりにも酷い状態だったので、スキーとストックを抱えて
伏拝岳まで移動しました。

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 春っぽいとはいえ、まだガチガチのアイスバーンです。

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 いや~、正に大滑降でしたぁ。
最高に楽しかったです。\(^〇^)/

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 滝の小屋も、この冬の見納めです。

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 滝の小屋から下は予想通りで雪が腐りましたが、さほど
苦にならない状態で滑りは良かったです。

 いや~、本当に楽しい山行でした。
これで、心残り無しに本格的な春作業に突入出来ます。

※本日の行動記録

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Photo

 ちなみに、下りは外輪から50分でした。
スキーは速いですね。

 ということで、取りあえずの目標は達成されましたが、
来年以降は一月中の日帰り登頂を目指します。それなら
正真正銘の厳冬期ですから。

 帰り道で、一枚撮りました。
本当に美しい山です。

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2011年2月17日 (木)

滝の小屋集合!?

 スイカの育苗が始まるので、

「今期最期の山かなぁ?」

と思いつつ鳥海山へ行ってきました。

2月16日

「滝の小屋集合

ということで、暇人の山仲間を誘ったところ、一人は会議、
もう一人は風邪で無理という。飛行隊の掲示板にも書いた
ものの、結局一人でした…。 

 大きな移動性高気圧の北の縁だったのが気になりましたが、
いよいよ種蒔きが始まるので快晴を期待して行ってきました。
遅い時間帯の方が良いのは予想できましたが、待ちきれない
ので早起きして出かけました。

 登頂するための金物一式+スコップ装備で、ストーブの無い
山小屋一泊ですが、30リットルのザックに収めました。
6時に鳥海牧場出発です。

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 aarnのマラソンマジックは、軽くて使いやすいし背中が蒸れ
ないので大いに気に入っていますが、メッシュに雪が詰まる
のが難点です。どちらかといえば冬向きではないと思いますが、
滑降時のバランスが良いんでね。

 やはり、強い風とガスに見舞われました。

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 宮様コースを詰めてからは、強い風を正面やや左に受けながら
歩くと、下を向いていても滝の小屋に着きます。(笑)

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 午前9時15分。小屋の中はー5℃でした。比較的暖かいです。
晴れるのは夕方近くと踏んだので、ビールを飲みながらマッタリ
と過ごしました。こういう時間も悪くありません。

 午後2時。まだ風が強く、上は見えません。
諦めてツエルトを張って温々とお昼寝です。

 と、4時前に目を覚ますと、

「おー、山が見えるぞ~っ」

というワケで、大急ぎで支度して登りだしました。
河原宿までなら金物が要らないのでザックが軽いです。

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 夕日を浴びながらシュカブラを登るのは気持ちいいです。

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 河原宿で記念写真を撮ろうとしましたが、レンズが
凍って動きませんでした。あれ~。

 さてと、いよいよ大滑降です。

 いや~、面白~い。\(^〇^)/
あちこちにある薄いパウダーの斜面を狙って滑りました。
メッチャ楽しいです。これがディープ・パウダーなら最高
ですが、いつも強風に吹かれるこの斜面では滅多にあり
ません。雪質が良い秋田県側では何度か経験しましたが、
滝の小屋の上の斜面でディープ・パウダーに遭遇したのは
たった一度だけです。あれは貴重な体験でした。

 まあ、冬はいつも雪が固く締まっているということは、沢
以外では雪崩の心配が要らないということなので、安心
ではあります。

 滝の小屋まで下りるとカメラが復活しました。
思い切り叩いたら動くようになりました。

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 空には満月が近い月が…。

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 今回は夜間に天気が良いという、登山には嬉しくない
パターンになってしまいましたが、月明かりを頼りに未明
から歩き出せば登頂も可能と思われました。

つづく……

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2011年2月10日 (木)

取材の話

 某大手テレビ局から、

「自作自転車について取材させて欲しい。」

という連絡が来ました。放送局の取材はいろんなジャンルで
これまで10回ほど受けているので比較的慣れていますが、
妻は大のマスコミ嫌い。

 その妻が担当者からの電話を取ってしまったモンだからバレて
大反対されてしまいました。出演料も期待できる話だったんです
けどね~。

 ということでこの話はナシになりました。
テレビ局持ちでフルフェアリングを作って貰って、競輪選手が乗って
速度記録に挑む、な~んて話に発展すれば面白いなぁ~、と
勝手に思ったんですが~。
  

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2011年2月 9日 (水)

パワーブースター

 一昨日に載せた簡易ストーブですが、しばらく燃やして
いたら火力が落ちてきました。

「あれっ?、ブースター効いてないじゃん

 反射式ストーブの燃焼筒は、コッヘルと違ってコンロの
火が横に広がらないので、熱が伝わらないのでした。
ヒートパイプを手で曲げようとしても固くて無理。
工具を使えば曲げられるでしょうが、折れたら困るので
別の手です。

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 屋内配線用の電線を剥いて取りだした銅線を巻き付けて
みました。銅線は熱伝導性が優れていますからね。
この際、見た目はどうでも良いです。

 おーっ、こりゃ効きます。
火力が全く落ちなくなりました。\(^〇^)/

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2011年2月 3日 (木)

ローレーサーを作ろう! 完成!?

 ついに完成しました。\(^〇^)/\(^〇^)/\(^〇^)/

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 最初は普通にフォーク式だったステアリング・システムを、
自転車に使われることは全く無く、バイクでもビモータなどの
超高級車以外には殆ど例のないハブステア式に変更しました。

Img_2733

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 実物を一度も見たことが無く資料も無かったので、試行錯誤
しました。Vブレーキが使えなくなったので、ディスク・ブレーキ
を採用しています。

 通常のハンドルも使えなくなったのでロッド式に変更し、
低速時の安定性を確保するために手動解除式の補助輪も
取り付けました。

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 超高速走行を可能にするために、ミッドギアを使ってギア比を
高くしました。一般的なロードレーサーの2倍です。
全体を流線形のフェアリングでスッポリと覆ってストリームライナー
にして競輪選手が乗れば、世界記録は無理としても時速100Km
位なら可能かも知れません。そう考えるだけでも楽しいです。

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 作業場で僅かな距離を乗っては良い感じです。
早く外を走りたいですが雪で無理。試走は春のお楽しみ
ですが、完成して嬉しいです。


 車体のスペックは以下の通りです。

   全長     2,896mm
   全幅      640mm
   最大高      910mm
   最低地上高    35mm
   重量        不明
   クランク・ギア     52×42T
   ミッド・ギア       46×36×24T
   カセット・スプロケット 12~28T 7速
   変速ギア数          28速
   タイヤ          26×1.0インチ

http://farmersatoh.cocolog-nifty.com/zakkicyou/2011/06/post-a223.html

へ続く……。


※製作編はこちら(↓)

http://farmersatoh.cocolog-nifty.com/zakkicyou/2010/12/post-88bc.html 

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2011年2月 2日 (水)

晴れ待ちの鳥海山

 昨日朝の気象情報を見た私は思わず、

「ヨッシャー

 と雄叫びを上げました。
移動性高気圧が張り出してきて、寒気も抜けそうだったから
です。

 そこで、昨日の内に山へ行く準備を整えました。
スキーをバッチリ整備して、ウェアやザックの手入れと改良を
して準備万端。朝4時起きして鳥海山へ向かいました。
厳冬期の鳥海山日帰り登頂を目論んでのことです。

 これに関しては、やはり豪雪だった2006年2月に滝の小屋泊
で新山に登頂して以来狙っていましたが、その機会がこれまで
全くありませんでした。諸条件が揃わないと出来ないので、かなり
難しいのです。

 で、今日は千載一遇のチャンス、と思って暗い内に鳥海牧場
を出発しましたが、やがて明るくなった空を見上げると、寒気に伴う
雲がまだありました。

「あ゛ー、ダメじゃん。」

 それでも、遅くとも昼には晴れるだろうと思って気にしません
でした。雪はバッチリ締まっていて1/27とは比較にならない
ほど歩きやすかったです。

Img_2718

 雪も大分増えていました。

Img_2719

 今回は宮様コースを登りましたが、実に快調でした。
2時間半で滝の小屋到着です。

Img_2722

 もちろん誰もいなくて、壁時計だけが静かに時を刻んで
いました。小屋の温度計は-7℃を差していました。

「必ず晴れる

と思っていたので、そこで天気の回復を待つことにしました。
風が強くて地吹雪状態では登っても仕方ないですからね。
湯たんぽを作ったり熱いものを食べたりして暖を取りましたが、
やっぱり寒い。寒いと細胞内のミトコンドリアが活性化して
若さを保つ働きをするそうですが、3時間が限度でした。

 まだ晴れそうになかったので、小屋の中にツエルトを張って
持久戦です。マットと枕を持っていったので昼寝もしました。
時間はたっぷりあったので、プシュっとやったのは言うまでも
ありません。しかも、山頂でやるハズだったエビスです。

 そして、小屋に着いてから5時間半後の午後1時。
もうこれ以上は待てないので、撤収して外に出ました。
天気は少し回復して時折晴れ間も覗くようになったので登る
ことにしました。完全防備で快調に登りましたが、相変わらず
風は強くて視界はありません。ただただ下を向いて登り続け
ました。

 それにしても何とも思わせぶりな天気で、河原宿付近でまた
晴れて外輪が見えたりしました。

 しかし、それはほんの一瞬。またガスで真っ白です。
まぁ、登る分には斜面を登っていれば良いのですが、下りで
見えないと厄介なので、判断が難しいです。

 1,800m付近でまたパッと晴れたんですが、丁度アイスバーン
になってシール歩行が出来なくなったので、アイゼンを履こうかと
思ってスキーを脱いでシールも外しました。そこにまたガスが……。

Img_2726

 ウーン…、ダメだこりゃ……。

 カラッと晴れるとは、とても思えませんでした。
撤退決定です。準備をしながらガスが晴れるタイミングを待ちました。
斜面が見えないと滑るのも大変ですからね。

 14:30、僅かに視界が得られたので滑降開始です。
こういう場合はかすかに残っているトレースを辿るのが確実です。
時々見失いましたが、気にしないでシュカブラが少ない斜面を滑り
ました。GPSは全く見ませんでしたが、持っていると安心感があり
ますね。

 下っているとだんだん天気が悪くなってきました。
どうも、下山開始時刻が一番天気が良かったようでした。
樹林帯を少し下るとパウダーになってかなり楽しかったです。
今回は宮様コースで大正解でした。

 厳冬期の鳥海山はなかなか気難しいです…。

 
※本日のデータ

 移動距離     16.5Km
 移動平均速度   4.1Km
 最高速度     42.2Km/h
 移動時間      4時間
 停止時間      1時間21分(滝の小屋停滞を除く) 
 最高高度     1,819m
 

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