晴れ待ちの鳥海山
昨日朝の気象情報を見た私は思わず、
「ヨッシャー」
と雄叫びを上げました。
移動性高気圧が張り出してきて、寒気も抜けそうだったから
です。
そこで、昨日の内に山へ行く準備を整えました。
スキーをバッチリ整備して、ウェアやザックの手入れと改良を
して準備万端。朝4時起きして鳥海山へ向かいました。
厳冬期の鳥海山日帰り登頂を目論んでのことです。
これに関しては、やはり豪雪だった2006年2月に滝の小屋泊
で新山に登頂して以来狙っていましたが、その機会がこれまで
全くありませんでした。諸条件が揃わないと出来ないので、かなり
難しいのです。
で、今日は千載一遇のチャンス、と思って暗い内に鳥海牧場
を出発しましたが、やがて明るくなった空を見上げると、寒気に伴う
雲がまだありました。
「あ゛ー、ダメじゃん。」
それでも、遅くとも昼には晴れるだろうと思って気にしません
でした。雪はバッチリ締まっていて1/27とは比較にならない
ほど歩きやすかったです。
雪も大分増えていました。
今回は宮様コースを登りましたが、実に快調でした。
2時間半で滝の小屋到着です。
もちろん誰もいなくて、壁時計だけが静かに時を刻んで
いました。小屋の温度計は-7℃を差していました。
「必ず晴れる」
と思っていたので、そこで天気の回復を待つことにしました。
風が強くて地吹雪状態では登っても仕方ないですからね。
湯たんぽを作ったり熱いものを食べたりして暖を取りましたが、
やっぱり寒い。寒いと細胞内のミトコンドリアが活性化して
若さを保つ働きをするそうですが、3時間が限度でした。
まだ晴れそうになかったので、小屋の中にツエルトを張って
持久戦です。マットと枕を持っていったので昼寝もしました。
時間はたっぷりあったので、プシュっとやったのは言うまでも
ありません。しかも、山頂でやるハズだったエビスです。
そして、小屋に着いてから5時間半後の午後1時。
もうこれ以上は待てないので、撤収して外に出ました。
天気は少し回復して時折晴れ間も覗くようになったので登る
ことにしました。完全防備で快調に登りましたが、相変わらず
風は強くて視界はありません。ただただ下を向いて登り続け
ました。
それにしても何とも思わせぶりな天気で、河原宿付近でまた
晴れて外輪が見えたりしました。
しかし、それはほんの一瞬。またガスで真っ白です。
まぁ、登る分には斜面を登っていれば良いのですが、下りで
見えないと厄介なので、判断が難しいです。
1,800m付近でまたパッと晴れたんですが、丁度アイスバーン
になってシール歩行が出来なくなったので、アイゼンを履こうかと
思ってスキーを脱いでシールも外しました。そこにまたガスが……。
ウーン…、ダメだこりゃ……。
カラッと晴れるとは、とても思えませんでした。
撤退決定です。準備をしながらガスが晴れるタイミングを待ちました。
斜面が見えないと滑るのも大変ですからね。
14:30、僅かに視界が得られたので滑降開始です。
こういう場合はかすかに残っているトレースを辿るのが確実です。
時々見失いましたが、気にしないでシュカブラが少ない斜面を滑り
ました。GPSは全く見ませんでしたが、持っていると安心感があり
ますね。
下っているとだんだん天気が悪くなってきました。
どうも、下山開始時刻が一番天気が良かったようでした。
樹林帯を少し下るとパウダーになってかなり楽しかったです。
今回は宮様コースで大正解でした。
厳冬期の鳥海山はなかなか気難しいです…。
※本日のデータ
移動距離 16.5Km
移動平均速度 4.1Km
最高速度 42.2Km/h
移動時間 4時間
停止時間 1時間21分(滝の小屋停滞を除く)
最高高度 1,819m
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コメント
ご、5時間半も小屋の中で待機とは(驚)!・・・今日、船形山に行ってきたのですが、小屋での天気待ちは寒くて1時間が限界でしたよ(苦笑)。
投稿: superdioaf27 | 2011年2月 4日 (金) 21時18分
>superdioaf27さん
退屈しのぎにラジオで国会中継を聞いていました。(笑)
その中で、TPP問題について私が主張したいことを
共産党の志位さんが全部言ってくれて嬉しかったです。
投稿: ファーマー佐藤 | 2011年2月 4日 (金) 21時30分