アレクシス・コール/いつか王子様が
昨日は英国のロイヤル・ウェディングで大盛り上がりだった
から、というワケではありませんが、そんなタイトルを持つ
ジャズ・アルバムを紹介します。
Someday my prince will come
キャサリン妃もそう思っていた時期があったんでしょうか。
それはさておき、ヴィーナス・レコードはまたも素晴らしい歌手を
発掘してくれました。1976年1月28日ニューヨーク州クイーンズ
生まれの35歳。音楽一家という恵まれた家系で、自身は大学
で音楽を専攻して修士号も取得したそうです。東京でも歌って
いたそうです。
そんな彼女をヴィーナスの原社長が見逃すはずがありません。
その経緯は分かりませんが、目出度く第一弾として発売された
のがこのアルバムというワケ。2009年11月の発売ですが、
書店でたまたま目にしたので試聴したら一発で気に入りました。
何が良いって、まず声質が素晴らしい。確かな基礎に裏打ち
された抜群の歌唱力と表現力、情感にウットリします。
このアルバムではディズニー作品の中から珠玉のラブソングを
集めています。おそらく原社長のプロデュースでしょうが、見事
です。バックの演奏や録音も素晴らしく、第一級品に仕上がって
います。
ちなみに、このCDはHQCDという高品質盤なんだそうです。
普通盤と比べようがありませんが、とにかく音は良いです。
臨場感もあります。DVDオーディオやSACDの普及戦略が失敗
したことを考えれば、普通のCDプレーヤーで再生できて価格も
変わらないHQCDの方が現実的です。ネット配信が台頭している
現状を踏まえれば、こうした形でのパッケージ・メディアの高品質化
には必然性があります。大歓迎ですね~。
さて、ブックレットを読むと、
「カーメン・マクレエを彷彿とさせるところがある。」
とありましたが、私はアリーチェ・リカルディと声質と歌い方が似て
いると思いました。先に出たアリーチェのアルバムの印象が強く
なってしまうのは仕方ないですが、このアルバムを聴いていて、
ダブってしまうことがあるのは惜しいと言えば惜しい…。
とはいえ、帯に書いてある通りに「名作!」であるのは間違い
ありません。お薦めです。
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