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2012年1月21日 (土)

冬の鳥海山を楽しむ方法

 昨日も一日中快晴で一片の雲すら出ませんでしたが、朝から
風が強い日でした。平地で風速10mだったので、鳥海山では
倍以上。森林限界の上では地吹雪状態になり、標高1,900m
以上では立っているのも辛い状態になったハズです。
やはり、19日に登ったのは大正解でした。

 さて、今日はまず、冬期における鳥海山の雪を紹介したいと
思います。

 鳥海山での山スキーといえば、道路除雪後の4月下旬からが
本番です。朝晩はクラストしても、日中はザラメ雪になって誰でも
容易に登って滑ることが出来ます。 

 しかし、冬期は全く別物です。殆ど晴れないので近づくことすら
難しいのですが、登れても雪質はハッキリ言って最悪。

 具体的に挙げると、

青氷
クラスト
薄パウダー
深パウダー
薄シュカブラ
深シュカブラ
腐れ雪
モナカ雪
氷化したハイマツ帯&笹原

 新沼賢治のヒット曲「津軽恋女」で歌われる雪よりも種類が多い
ですが、これらが混在するので厄介なワケです。クラスト斜面で
板がヒューッと走ったかと思うとパウダーでブレーキが掛かって
つんのめったり、逆だったり。シュカブラにトップが突き刺さること
もあります。最も手強いのは、中フワフワで表面パリパリのモナカ
雪で、かなり疲れます。全く楽しくありません。

 いつも風が強くて森林限界から上で深雪になることは殆ど無い
ので、パウダー好きが行く山ではありません。特に山形県側は
そうで、私は舎利坂でたった一回遭遇したことがあるだけです。

 一方、秋田県側は比較的上質な雪が降りますが、ドカ雪で
難儀することも多いです。

 それでも、何故月山や湯殿山ではなく鳥海山へ好んで行くのか
というと、大好きだからです。滅多に笑ってくれなくても、その類い
希な美しさに惹かれて通うワケですね。スケール感もたまりません。
入山者が殆どいないのも浮世離れしていて魅力的です。

 当然のことながら、「征服する」などという思いは全くなくて、

「どうか遊ばせて下さ~い」

という思いで通います。

 ところが、厄介な真冬の鳥海山でも楽しめるスキーがあったんです
ね~。超幅広のスーパー・ファット・スキーです。センター幅130mm
以上だとウルトラ・ファットという場合もあるようですが、とにかくその
踏破力と滑走性能には目を見張るものがあります。

 まぁ、スーパー・ファットなら何でも良いワケではないでしょうが、
少なくともK2のヘルベントは凄いです。トップが大きく反り上がって
いるパウダーロッカー構造なので深雪の登りに滅法強いし、上記
全ての雪質で難なく滑ることが出来たんです。転びそうになること
すらありませんでした。特に、モナカ雪でも普通に小回りターンが
出来たことには驚きました。両足踵加重とか意識しなくても済む
ので、とても楽です。

 ということで、真冬の鳥海山でスキーを楽しみたいと思ったら、
それなりの道具を用意するのが一番です。スーパファット+超軽量
TLTspeedで決まりです。ブーツは当然のことながらtech対応。
シールはブラックダイアモンドの140mmが良いみたいです。
最悪の雪でも楽しむことが出来ますよ~。

 さらに、気のあった仲間と山小屋で酒を酌み交わばもう完璧です
ね~。

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コメント

1月の鳥海山東面のビア沢は美味しそうな斜面に見えましたが、3月に仲間が滑ったらガッカリしていました。

1月だったらもしかして・・・・。

投稿: | 2012年1月22日 (日) 22時36分

 ビア沢でスキーですか……。

投稿: ファーマー佐藤 | 2012年1月23日 (月) 15時05分

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