« 折り畳みロードバイクを作ろう!④ | トップページ | 冬の鳥海山を楽しむ方法 »

2012年1月19日 (木)

鳥海山・厳冬期単独日帰り登頂!

 ここ数年間狙っていた山行が実現しました。
厳冬期の1月に鳥海山へ単独日帰りで登頂する計画です。
去年は2月22日に登頂しましたが、2月でも下旬ともなると
春めいてきて、どうも厳冬期というには抵抗感がありました。
山も温暖化しているので、もはや1月しかないと思って狙って
いたワケです。

 ところが、鳥海山が1月に姿を見せることは殆ど無いので、
天気図と睨めっこしてアタックするしかありません。とにかく、
猛烈な風雪に曝される山なので、天候判断が全てです。

 そして、図らずも今日、今年初めてのチャンスが訪れました。

 冬期に鳥海山が晴れるのは、移動性高気圧の中心が三陸沖
に抜けた時ですが、今日のように北高型の気圧配置で寒気が
完全に抜けている場合もあります。天気図を見ただけでは晴れる
気がしないので、ホゾを噛むことが多いパターンです。

 しかし、今回は見逃しませんでした。千載一遇のチャンスです。
天気予報では明日の方が良さそうでしたが、

「絶対今日だ

と確信して出かけた次第です。その割に、ビニールハウスの管理
作業に手間取って、鳥海牧場を出発したのは予定より1時間遅れ
の7:15でしたがぁ。

 Img_3780

 いきなりこの天気ですよ。予想以上でした。\(^〇^)/
雪もよく締まっていて、樹林帯以外ではほとんど沈みません
でした。

Img_3782

 朝日を浴びた新雪がキラキラ光って、とても綺麗でした。

Img_3783

 久しぶりの滝の小屋ですが素通りして、ボサ森へ向かいました。
少し遠回りになりますが、七五三掛方面を偵察したかったからです。

Img_3786

 トラバースしながら登りましたが、無風快晴なので暑い。
山側のストックを素手で短く持ちましたが、カーボン製は冷たくない
ので良いですね。

Img_3787

 雪が良く締まっていたので登りは普通の軽量カービングの方が
ずっと楽ですが、下りを考えてヘルベントです。シールが広いので、
スリップしにくい効果もあります。

Img_3795

 ボサ森の上、1,800m地点でアイゼン歩行に切り替えました。
スキーアイゼンがあればもう少し登れましたが、ヘルベント用の
特大アイゼンを買うつもりは無いんですよね。高いし嵩張るから。

 スキーとストックを背負って外輪を目指しました。青氷でもアイゼン
の爪はしっかりと食い込むので気持ちよく登れます。
ピッケルは樹林帯で邪魔にならないように、シモンの改造50cm
を使いました。急斜面での使い勝手は良いです。

 Img_3801

 新山を見ると嬉しくなります。
なので、記念写真を撮りました。

Img_38131

 ピッケル用のカメラホルダーを忘れたので、かなり変な構図…。

 文殊岳と伏拝岳の中間地点にスキーをデポして新山へ向かい
ました。

Img_38201

 私には見慣れた風景ですが、一般的ではないでしょう。
伏拝岳から見た新山です。

Img_38211

 行者岳の先で落とし穴に填ってしまいました。

 その後は順調に外輪を歩いて、七高山手前の夏道を下りました。
スノーブリッジへ続く冬道(?)への雪の付着が足りなかったから
ですが、冬山のルートは状況次第で変わるのが常です。

 やがて、新山に到着しました。遠回りしたために一時間遅れま
した。14:10着。ビールが最高に旨いっ(第三だけど…)

Img_38271

Img_38291

 無風で気温は-7℃とこの時期としては温かかったですが、
時間が押しているので、10分後には山頂を後にしました。
下りは速い速い。30分でデポ地点に戻りました。

Img_38311

 いや~、天気が良いってのは最高ですね。山は本当に天気
次第です。午前中から中腹には雲が出ていましたが、それ以上
発達せずに夕方にはすっかり晴れるのは経験上分かっていた
ので気楽でした。

 しかし、滑り出して間もなく、かなり急な岩稜帯に入ってしまった
のでした。下から見上げればすぐに分かる仙ヶ洞ですが、上から
は見えなかったので、ウッカリしていました。

 しかも、氷化していて、かなりヤバイです。気合いを入れて脱出
しました。1,950地点でトラバースしている箇所です。拡大すると
良く分かります。

Photo

 雪の状態は正に七変化でしたが、ヘルベントは全てに対応して
くれました。凄い板です。(@@

Img_38341

 登りは遠回りしたので7時間かかりましたが、外輪からの下りは
牧場までたったの45分。16:00着でした。今日登った人は他に
いなかったので、まぁ貸し切りでしたね。恐らく今年の初登頂で
しょう。

 鳥海山は本当に良い山です。\(^〇^)/


※本日の行動記録

積算距離     23.5Km
最高速度     39.3Km
移動平均速度    3.7Km/h
最高高度    2,237m
総上昇量    2,009m

|

« 折り畳みロードバイクを作ろう!④ | トップページ | 冬の鳥海山を楽しむ方法 »

コメント

厳冬期の新山登頂おめでとうございます。
しかも単独となればなおさらですね。
酒を担いで連れと小屋に入ったら翌日の登頂は絶対無理でしょう。

投稿: sakano | 2012年1月20日 (金) 21時08分

 sakanoさん、ありがとうございます。ようやく登ることが出来ました。

 でも、楽しさでいえば、気のあった仲間と山中一泊の方が
上ですよね。登ることは二の次になってしまいますが。(笑)
 

投稿: ファーマー佐藤 | 2012年1月21日 (土) 08時41分

今期の厳冬期では唯一の登頂記録かもしれませんね。
地元にいなければ絶対に出来ない記録だと思います。
ところでスーパーファットスキーの威力は凄まじいですね。
全ての雪質に対応するとは夢の板だと思いました。

投稿: SONE | 2012年2月25日 (土) 10時58分

>SONEさん

 確かに地元ならではだと思います。

 厳冬期ならスーパーファットが最高ですよ。
スキーの概念が全く変わるほど面白いです。

「あんな物はスキーではない!」

と断言する人もいますが、深雪での非常に高い
登行性と浮遊感を経験したら手放せなります。

投稿: ファーマー佐藤 | 2012年2月26日 (日) 07時39分

コメントを書く



(ウェブ上には掲載しません)




« 折り畳みロードバイクを作ろう!④ | トップページ | 冬の鳥海山を楽しむ方法 »