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2012年9月 9日 (日)

鳥海山SEA TO SUMMIT 2012本番

 仕事が忙しすぎて練習が全く出来ず、ロードバイクに乗るのは
一ヶ月ぶりで登山は三ヶ月ぶりでしたが、万難を排して出場する
ことが出来ました。

 で、結果から言うと、カヤック、自転車、登山を連続して一人で
こなすシングル部門で、第二位の選手に41分11秒の大差を
つけて総合優勝することが出来ました。

 しか~し、決して楽勝だった訳ではなく、カヤックは散々でした。
そんな気がしたので、昨日は早めに現地へ行って練習時間を
設けたんですが、改造カヤックは全く手に負えませんでした。
速攻で安定板を外しましましたが、それはそれでどうしようもない。
クルクル回って、全く航行不能でした。
 
 そこには、山形県海浜青年の家のカヌー艇庫があったので訊い
てみると、二艘だけ残っていました。比較的マシな方を借りて、
3時間ほどみっちり練習しました。激流下り用の艇よりは随分と
良かったのですが、短いのでやはり思うようには進めません。

 そこで、回りにいる人達にどうしたら良いのか訊きまくりました。
見るに見かねて親切に教えてくれる人もいたし、テールから
ロープを流すと直進性が良くなると聞けば、浜で拾ってきた
ロープを付けたりもしました。短いカヤックがこんなに難しい
とは思いもしませんでした。ガクッ…。

 それでも諦めるワケにはいかないので、頑張って練習した結果、
何とかなりそうなレベルになったので、練習終了
数日前から貯め込んだグリコーゲンを大量に消費してしまった
ので、せっせと補給することとなりました。炭水化物オンリーに
近い遅い昼食をガッツリ摂りました。

 そして、夕方から象潟で開催された開会式や環境シンポジウム
に出た後は、吹浦の某事務所で前夜祭。幸いなことに、サポート
隊長の奥さんがお握りをたくさん用意してくれていたので、助かり
ました。持つべきものは友ですね~。

 自制心を忘れることなくビールは4本で止めて就寝。今日の
本番に備えました。

 そして、今日。
天気は、夜中の雷雨から回復して、さほど暑くない曇り空という
理想的な条件となりました。
 
Img_4389

 さて、まずは鬼門のカヤック4Kmです。
シングル部門は最後のスタートで、一人ずつカードリーダーで
時刻を記録してから浜に走るので、混雑することはありません。

Img_4395

 仲間に押して貰ってスタートです。

Img_4396

 しかし、ここからが大変。
他の艇に衝突したり、回りすぎて向きが反対になることも数知れ
ず……。

Img_4397

 サポート隊が証拠写真を撮っていてくれました。
進むべきはタンデム艇が向かっている方向です。

 沈しそうになることも二度……。

 こんな具合ですから、どんどん追い抜かれて、ビリから3番目
位まで落ちてしまいました。

 そうこうしている内に、左を続けて二回漕いだら右を一回漕ぐ
と真っ直ぐ進むことを発見したので、なんとか前に進むことが
出来るようになりました。苦肉の策です。

 いや~、左右均等の力で漕ぐというのは難しいことなん
ですね。嫌というほど思い知らされました。

 さて、人も疎らになったゴール地点に辿りつけば、今度は
自転車です。浜から鳥海ブルーラインを登って21Km先の
鉾立(標高1,150m)を目指します。シングル部門のトップ
から11分遅れだというので、

「その位なら挽回出来るだろう。」

と、ハッスルしました。

Img_4402

 とにかく、前を走る自転車は前部追い越しました。
サポート隊の二台の車が前後して先行者の状況を教えてくれる
のでペースを作りやすかったです。チェックポイントの駒止でも、
大会側サポートの上ノ山自転車の店長が、

「いける、いける

と声援をくれたので、益々その気になりました。

 去年、飛び入り参加した時のカセットは11-25Tだったん
ですが、今回は12-27Tを選択しました。登山への影響を
最小限にするためにダンシングは控えて、「高ケイデンス・
シッティング作戦」を採用したワケです。クランク・ギアは
ノーマルですけどね。

Img_4406

 その結果、シングル部門の選手は全員追い越して、誰にも
追い越されることもなく大差を付けて鉾立ゴール

Img_4408

 残るは登山だけなので、

「こりゃ、余裕で優勝だなぁ。」

 山で追い越される気はしないので、鉾立を出発する時には
優勝を確信していました。

 そういうことで順調に登高して、シングル部門トップで山頂
ゴール

Img_4411

「やっぱし、ここで祝杯だよねぇ。」

と、売店でビールを買おうと思ったら、

「あ゛ー、お金忘れだー。」

 仕方ないので、速攻下山です。
遭う人皆さんから、

「速いですねー、もう登ってきたんですか

と言われたんですが、一番印象的だったのは、御浜の少し上で
出会った数名の女子グループ。大きな目をまん丸くして、

「え゛え゛ー?、もう登ってきたんですかぁぁぁぁぁ

 思い出しても笑えます。

御浜に着くと、M君が出迎えてくれました。暇なので登ってきた
んですね。さすがの健脚ぶりでした。

 で、去年は鉾立の大会本部へ一番目に下りていったら大歓声
で迎えられて、

「すいません。飛び入り参加の部外者なんですぅ。」

と恐縮したので、今年は堂々と胸を張って本部前へ行くと……。

 ほとんど反応ありませんでしたぁぁ。ガクッ。 

 それでも、サポート隊の面々と握手すれば喜び倍増です。
いや~、助かりました。ありがとう。来年はチームでも
参加だね。

Img_4415_2

http://farmersatoh.cocolog-nifty.com/zakkicyou/2012/09/sea-to-summit-2.html

へつづく……。

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コメント

優勝おめでとうございます。それにしもすごい執念と気合ですね。
当方は夜の仙台でエネルギーを注入しています。

投稿: sakano | 2012年9月 9日 (日) 22時04分

優勝ですか。おめでとう!

カヤックは相当苦労するであろう事が予想されましたが、やっぱり海はシーカヤックですね。
11分を逆転するとは大したもんです。

優勝して直ぐに下りたから時間的に速すぎてシングル部門と思われなかったとか?

サポート隊まで付いているとは恐れ入ります。
しかし痩せたね〜。

投稿: こうさく | 2012年9月 9日 (日) 22時49分

>sakanoさん

 ありがとうございます。
そもそも、優勝することを前提にエントリーしたので、
簡単に諦める訳にはいきませんでした。
具体的な理由は明日の予定……。

 さて、仙台の喧噪は凄いみたいですね。先日、車で走行
しましたが、渋滞には参りました。

>こうさくさん
 
 ありがとうございます。
あのゼッケンはですね、見るとすぐに分かるように
なっているんですよ。100番台はシングル。
200番台は二人組。300番台が3人組といった具合です。

 それと、痩せているように見えますが、ピチピチの
サイクル・ジャージを着ているせいだと思います。

 それと、サポートカーが随行していると良いですね。
予備のホイールセットや水を積んでいるから安心だし、
情報も入る。写真も撮ってくれました。(^^

投稿: ファーマー佐藤 | 2012年9月 9日 (日) 23時24分

sea to summit おつかれさまでした。そして優勝おめでとうございます。昨年のsea to後にこのブログを発見して以来のFANです。昨年の飛び入り伝説は最高でした!! 流れるような文章にもワクワクしました。それにしても、まさか最速の優勝タイムを叩きだしたあの人がファーマーさんだったとは(^_^;) sea to 鳥海の歴史に語り継がれる伝説をこれからも楽しみにしています。 ちなみに私はカヤックレンタルの受付担当&救助艇スタッフでした。 前日黄色で当日赤の方だったんですね\(^o^)/ スーパーニアミスでした(^_^)/~

投稿: でくのぼう | 2012年9月10日 (月) 18時55分

こんにちは、凄いですね。
今、少しずつログを読んでいますが、やけにパワフルなファーマーさんの記事を読んでいると合点が行きます。
仕事とトレーニングと趣味で鍛えた心身は伊達じゃないですね。
基本、あまりブログにコメントはしないのですが、素直に驚きましたので、コメントさせてもらいました。

投稿: てんやわんや | 2012年9月10日 (月) 19時38分

>でくのぼうさん

 どのお方か分かりませんが、一昨日と昨日はありがとう
ございました。持参した借り物のスラローム艇にお手上げで
困っていましたが、そちらでお借りすることが出来て何とか、
本当に何とか漕ぎきることが出来ました。

 それにしても、去年の飛び入り参加が伝説になっている
とは知りませんでした。(笑)
今回は、自転車で鉾立に着いた時点で優勝を確信したので、
実は山ではあまり頑張りませんでした。山岳スタッフから、

「頑張れー

との声援を頂いたんですが、その必要性がなかったんです。(^^;

 でも、タイムが伝説になるとしたら、来年は本気で頑張る
価値がありますね。目標がないとモチベーションが
上がらないので、とても良いコメントを頂いたと思います。(^^


>てんやわんやさん

 いつもありがとうございます。
自称「アスリート・ファーマー」の面目躍如でしょうか。(笑)

 日頃から自動車をほとんど使わずに自転車で田畑へ
出かけているし、真冬の猛吹雪の日でも同様なので
世間的には相当な変人と思われているようですが、
例えば今回の大会などでテレビに出たり新聞に載ったり
すると世間様の見方が変わるんですね~。

 つまり、ほとんど訳もなく世間が認めるようになって、
格段に生きやすくなるワケです。現金なものだと思いますが、
世の中そんなもんです。マスメディアは諸刃の刃ですが、
利用価値があります。

投稿: ファーマー佐藤 | 2012年9月10日 (月) 20時31分

>ファーマーさん
こんにちは。色んな文を読んでるだけでも相当アスリートです。腕立てXXX回、とか。

自転車で田畑はなんとなくあり得そうですが、猛吹雪は確かに凄いです。。。。
自分も天然ボケとか言われるタイプだから、いくらか変とは思われているはずです。

世間は、権力者が評価すると「やっぱすげえ」ですかねえ。
僕からしたら「自称変人」のファーマーさんは、良いと思います。

投稿: てんやわんや | 2012年9月12日 (水) 00時00分

>てんやわんやさん

 ありのままの自分を認めて好きになると非常に
生きやすくなるものですね。子供にもそう教えたら
明らかに伸び伸びするようになりました。

「オイオイ、もうちょっと抑えろよ」

みたいな……。(^^;

投稿: ファーマー佐藤 | 2012年9月12日 (水) 07時50分

優勝おめでとうございます
これからは、HNに"超人"を付けさせて頂きます(@@)
陸と海と山を制覇されて、いやはや、大したものです、あと残るは空(?)だけでしょうか、ファーマー佐藤さんなら、出来そうですね(笑)

投稿: HAMA | 2012年9月12日 (水) 11時55分

>HAMAさん

 超人にはまだまだだと思うので、変人くらいにしといて
下さい。(笑)

 空への憧れは強いですよ~。
スーパーマンのように空を飛んでいる夢を見ることが
時々あります。そういう時って、猛烈に忙しくて息抜きが
必要な時なのは分かっているので、適切な対処が出来ます。

 まぁ、空に関しては、当面はヴァーチャル世界で、
ゼロ戦で飛ぶくらいですね~。
それでもかなり楽しいですよ。庄内空港からゼロ戦で
飛び立って鳥海山の河原宿に着陸したり。(笑)

投稿: ファーマー佐藤 | 2012年9月12日 (水) 19時58分

>ファーマーさん
マイペース。可能な限りやりたいですね。
ありのままの自分、なかなか認められなかったり好きになれなかったりしますが。
とりあえず、伸び伸びしたら縮こまらない・・・やはり伸び伸びがいい ですかね。

投稿: | 2012年9月12日 (水) 21時51分

うおおっ~?何と優勝ですか!?おめでとう御座います!!
私も毎晩走っているのですがなかなか体重が落ちなくて困ったものですぅ・・・やっぱり、バイク通勤(片道約16km)からMTBに変えて鍛えないとダメかな~(ラッシュの国道の排気ガスさえ無ければ・・・!)。

投稿: superdioaf27 | 2012年9月12日 (水) 22時50分

>superdioaf27さん

 ありがとうございます。
去年よりも実力者の参加が少なかったのは
残念でしたが。

 仙台の渋滞はホント酷いですね。
空気も悪いので、バイクでも辛そうです。

投稿: ファーマー佐藤 | 2012年9月13日 (木) 08時19分

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