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2013年1月21日 (月)

厳冬の鳥海山/日帰り登頂&滑降

 年明けからもずっ~と天気が悪かったのに加えて、色々と
忙しかったので、まだ山に行っていませんでした。

 ということで、二日前から今日の天気を狙っていました。

「今日がダメなら今年の一月は鳥海山へ登れないっ。」

というワケ。

 とにかく、一月の鳥海山は猛烈に荒れるので、ベテランの岳人
すらもなかなか寄せ付けません。今年はまだ誰も登頂していない
筈です。

 ということで、よ~く狙って速攻で登るか、好天を予想して前日
までに滝の小屋か祓川ヒュッテ等に入って狙うしかない山なん
ですが、昨夜の段階で今日が”THE DAY”になることを確信しま
した。

 夜明け前の6:20に鳥海牧場を出発しました。
下層の寒気はまだ残っていましたが、雲の切れ間から外輪が
見えました。間違いなく晴れるパターンです。

 雪はよく締まっていたのでヘルベントを持ってきたのを後悔
しましたが、下りの腐れ雪でも快適に滑られるのでヨシとしま
しょう。

 例によって入山者は他にいませんでした。とっ~ても贅沢な
気分になります。

 ヤブも邪魔にならない程度に埋まっていました。

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 しばらくすると、山がクッキリと姿を現しました。

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 昨日のトレースは宮様コースにありましたが、私は手つかずの
車道ショートカットコースへ。順調に高度を上げて8:30、滝の
小屋駐車場に着きました。小屋には寄らずに直登です。

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 雪は、圧雪したてのスキー場よりも綺麗なアスピリンスノーで、
気持ちよく登れました。河原宿までは。。。

 その先はアイスバーンだらけで、しばらくは斜面を選びながら
登りましたが、1,750m地点でイカンガーです。
シールは全く効かないし、ヘルベント用のスキーアイゼンは持って
いないので、アイゼン歩行に切り替えです。板とストックをザックに
付けて背負ったら、

「う、、バランス悪ぅ。。」

 しかも、アイゼンの爪も殆ど刺さりません。こりゃ、スキーアイ
ゼンなんかあっても役立たずだし、急斜面で進退極まった時には
本当に困るので、無くて良かったかも知れません。

 やがて、ソロバン尾根へ。ほとんど刺さらない出っ歯だけで
登るので、くたびれますね。登山靴の方が断然楽です。

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 気温はー8℃程度と高くても風が強かったので目出し帽を
被って黙々と登りました。

 外輪まであと少しです。

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 着きました。

Img_5000

 板とストックを下ろしたら足取りが超軽快になりました。
新山へ向けてレッツラゴーです。

 去年は1月19日に登りましたが、今年の方がずっと雪が多い
ですね。凍っていない所では膝までも潜って大変でした。

 なので、なるべくカリカリの所を歩きます。

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 外輪から新山へ伸びるスノーブリッジも十分な積雪で、内壁
への雪の付着も2月下旬並でした。

 でも、めっちゃカリカリ。ピックを突き刺しながら慎重に下降
しました。こういう場合はやはり重いピッケルの方が確実です。

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 で、スノーブリッジから新山へ登りますが、雪がかなり深い。
スノーシューが適当な場所です。12:30、無事山頂到着。

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 いやぁ、貸し切りってのはやっぱり気分良いですね~。
しかも快晴。何たって山は天気次第です。

 15分後には山頂を後にしましたが、飲むものを飲めばもう
降りるしか無いし、少し溶けたであろうアイスバーンが再び凍る
前に降りたいという気持ちがありました。

Img_5035

 行きは外輪の岩稜を回り込むようしてスノーブリッジへ降り
ましたが、帰りは直登しました。雪の付着が十分ならこっちの
方が良いですね。

 で、デポ地点(伏拝岳と行者岳の間)でスキーに履き替えまし
たが、すでに午前以上に凍っていました。

 冬の鳥海山には30年近く通っていますが、こんなに堅い氷は
初めてのような気がします。スキーのエッジを研いで置いて良か
ったです。。

 というわけで、軽快な滑走など出来るはずもなく、絶対に転ば
ないことだけを心がけて、しかし、良好な斜面を探しながら滑り
降りました。

「ガガガガッ

物凄い音を伴った激しい振動で、足がパンパンになりました。

 結局、それは河原宿まで続いたのでありました。
こんなの初めてです。普通は、外輪直下を過ぎればそれなりに
楽しめるんですけどね。

 ヤレヤレ、、こりゃしんどいですが、そこから下の斜面は快適
に滑ることが出来ました。雄叫びを上げながらの滑降です。

 まぁ、これでディープパウダーだったら最高なんですが、山形
県側の雪は、降ると言うよりも叩き付けられて付着するので、
ほぼありません。その分、雪崩の心配は沢以外ではほぼ無い
ので、慣れている者にとっては安全性が高い山です。

 ということで、去年は外輪から牧場まで45分しかかからな
かったのに、今回はナ~ンと2時間もかかりましたぁ。
下の樹林帯では案の定、モナカ雪になりましたが、スーパー
ファットならノープロブレムで調子よく滑ったんですけどね。
全行程では9時間半もかかりました。

 まぁ、その分、思い出には残るでしょうが。。 


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コメント

新山登頂流石ですね。地元スキーでなければ真似ができません。
以前正月に七高山に立った時、外輪山から下の斜面は快適な斜面でしたが・・・。
今シーズンは寒気が厳しく風が強いんですかね?

投稿: 東北sakano | 2013年1月22日 (火) 06時10分

>東北sakanoさん

 イヌワシ観察のために日参しているJさんと下山後に
牧場で出会ったので話を聞きました。

 やはり、今年はずっと風が激しかったそうで、
アイスバーンの話にもさもありなんでした。
双眼鏡で私の滑りを見て、相当厳しい斜面の状態
なんだろうと推察していたそうです。

 つまり、昨日登ったのは私一人だけだったので、観察の対象に
なっていたようです。(笑)

投稿: ファーマー佐藤 | 2013年1月22日 (火) 08時53分

はじめまして、私も毎年冬には毎月鳥海山にお邪魔しております。今年も1月4日に牧場から上りましたが残念ながら外輪山で帰ってきました。今年は1月はあきらめて2月にまた伺おうと思っております。ブリッチの写真ありがとうございます。参考になりました。

投稿: 秋田 梅 | 2013年1月25日 (金) 10時30分

 秋田 梅さん、初めまして。

 1月4日は下界でも風が強かったので、外輪山まで
行ったとは凄いです。(@@

 今年のスノーブリッジは例年にないほど発達
しているので、新山へ上るには条件が良いです。
外輪山まで登るのは大変ですが。

投稿: ファーマー佐藤 | 2013年1月25日 (金) 12時04分

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