いや~、晴れて良かった。
山は本当に天気次第なので、この大会はそれだけでも成功
したようなもの。3時起きして、スタート時間の5時に備えました。
野尻湖は標高が高いことから、暑くもなく寒くもないという絶好
のコンディションとなりました。
さて、予定通りの5時から順次スタートとなりましたが、早く
スタートしたい選手はゼッケン番号に関係なく出て良いという、
これまでに経験したことのないアバウトさなのでありました。
この大会はどこまでユルくなるのか。
ということなので、シングル部門に於いても好き勝手にスタート
するんでした。
が、レースと思っている若干名は位置取りを考えます。
これ重要。
私は、最強と考えていた二人を先行させて後を追う作戦で
臨みました。その3人が連続スタートですが、128番→
127番→126番(オレ)の逆順となりました。ナンチュー
偶然でしょうか。(笑)
ところで、この並びを見て危機感を持った人がいました。
それは、モンベルの大会責任者である佐藤さん。鳥海山の
覇者が連続でスタートすることで互いが競い合って、山頂
ゴールの時間が劇的に早まるのではないか。
ということで、前日に私に訊いてきました。
「予想タイムはどれくらいになりそうですか??」
「はい。平野さんとも話したんですが、トップは3時間半と予想
しています。」
山のガイドマップのコースタイムだけ見ても、笹ヶ峰から妙高
山頂まで4時間40分なので、カヤックとバイクを加えれば、
常識的に考えれば7時間以上のコースなので、バカげた話です。
が、今大会は、ゴール到達時間が大会スタッフの予想を遙か
に上回るという異常事態が続いているので、当該選手に直接
訊くのは賢明なことです。
で、佐藤さんは、山頂スタッフの現地集合時間を急遽一時間
早めて8:00にしたそうです。そういう話を聞くと、大会の運営が
いかに大変なことかを思い知らされます。ありがたやー。。。
などと、前置きが随分と長くなりましたが、予想通りに前の
二選手は速くて、徐々に離されながらも何とか食らいつきました。
「なるほど、ああいう風に漕げば良いのかぁー。」
と観察出来た点は収穫でしたネ。
ということで、この3人がスタート順でカヤック区間のゴール。
平野さんとは互角。
その後はバイクのスタートとなるワケですが、足下に独自の
工夫をしている私が一歩リードで、いち早くスタート。
すぐに全選手の先頭となりました。
つまりは一人旅で、追いかける対象選手がいないとアドレナ
リンが出ないだよなー。
とはいえ、車で下見しながらイメージした通りの走りは概ね
出来ました。
コース的には、矢島のヒルクライムコースに栂池ヒルクライム
大会のロケーションをプラスしたような感じで、印象は非常に
良いです。
で、トップでバイクゴール地点である笹ヶ峰に到着しました。
タイムは予定通りで、預けていた登山用具を受け取って準備して
いると、チームエントリーの選手がゴールして、直後に優勝候補
の平野さんがゴール。
「えっ、もう来たのっ」
マジヤバです。何たって、彼は普段から富士山を走っていて、
かの富士山登山競争でも3時間20分を記録している猛者です。
妙高山の急な登りで勝てる相手ではありません。
大急ぎで登山開始です。後ろから刺される恐怖に怯えながら
必死に登りました。もう、心臓バクバク。
しかし、その恐怖感は長くは続きませんでした。僅か25分で
追いつかれたんです。内心ホッとしましたがー。
そもそも、彼は本物のトレイルランナーだし、私より16歳も若い
ので私が競える相手ではないんです。鳥海山SEA TO SUMMIT
2013で私を山で追い越した岩手の高橋選手(富士登山競争の
優勝者)と同類なワケで、追い越された後に一種の清涼感を
残していきます。
それにしても、妙高山はさすがに人気の山ですね。ツアーと
思われる団体さんもいて、かなり賑わっていました。登山道は
狭くてあちこちで渋滞発生。。。
「すみませーん。先に行かせて頂けないでしょうかぁ。。」
と低姿勢で御願いしながら山頂ゴールを目指しました。黒沢池
から山頂までのコースは30年前に登りましたが、殆ど覚えて
いなくて、
「最後の登りが急だったよなー。」
程度の記憶しかありませんでした。
で、その記憶に間違いはありませんでしたが、「競争」となると
メチャクチャに苦しい。もう心臓バクバク。
しかし、ゴールに着けばその苦しみから一瞬で解放されます。
8時50分頃到着で、自己記録は約3時間40分。平野さんから
約10分遅れたみたいですが、上出来です。
こちらは、優勝者の平野さん。
驚いて下さい。彼のSEA TO SUMMIT通算成績は、8戦
7勝。二位一回。勝率87.5%なのだ。
一方、オヤジ代表(?)の私は、7戦3勝。二位3回、3位1回。
勝率は42.9%。彼の半分です。
まぁ、私もトシの割にはかなり頑張っている方だと思いますが、
彼との差を縮めるのは絶望的に無理です。
とはいえ、こういう相手だと、負けても清々しいのだ。
私の技術的改善点を教えてくれるし、ストイックな私生活なども
聞くことが出来て大いに参考になりました。
ちなみに、三位の選手は栃木の永井さん。聞き覚えのある
名前だと思っていたら鳥海大会等のの常連で、入賞歴も多数
あるようです。
ということで、その3人は一緒に下山したのでありました。
下山口はスカイケーブル駅で、人数がまとまらないと下山バスが
発車しないということで、急いでもしょうがない。走ることもなく、
話しながら普通に下りました。こうやって、交流の輪が広がって
いくのも今大会の楽しさですね。
お昼に下山したものの、後続選手はいないので3人を乗せて、
バスは野尻湖へ下りたのでした。山はガスの中。。
野尻湖に戻ると、カヤック会場は閑散としていました。
閉会式の17:00までヒマなので、私は愛用のアヤハブラ
SSRで漕ぎ出しました。もちろん、ビキニ海パン一丁。
この開放感がたまらないんだなー。
カヤックの技術が全く不足しているのは分かっているので、
見たり聞いた事を反芻しながら練習しました。普段漕いでいる
日本海と違って、練習には好適ですからね。
しかし、体へのダメージは思った以上にあったようで、沖で
沈しました。カヤック(サーフスキー)は本当に難しいです。。
ということで、一時間で撤収。それでも、戻ってきた選手は
僅かでした。そりゃ、大変なコースだもんね。。。
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