17. 森山 鶴岡市 121m
2018.10.21
海岸にある我が家をスタート地点とした
「山形SEA TO SUMMIT」では、国土地理院
発行の1/25,000地形図に山名が記載
されている山形県内の山の全てが登山対象
ですが、この山は他とは毛色が全く違います。
今回登った後に調べてみて初めて知りました
が、この山は、「森供養」という、全国的にも他に
例を見ない、死者の霊を慰める霊山なんですね。
供養を行う8月22日と23日以外は地元住民
でも登ってはならないそうです。(^^;;
実は、この山には10年前に亡き養母の供養で
妻と登りました。そういう習わしだからということで、
その意味は全く考えずに、前年に家族を亡くした
顔見知り達と登りましたが、千年以上も前から
続いている風習だそうです。(@@
しかし、今年の春に温海の山を登った帰り道に
登ろうと思ったものの、記憶が曖昧で山を見つける
ことすら出来ませんでした。
そこで、今回はGPSに山を登録していったにも
関わらず、登り口を見つけることが出来ませんで
した。
「こごだろ!?」
と思った林道入り口にはチェーンが張ってあり、
余人を寄せ付けないような目に見えないバリアを
感じました。周辺を探索しても他にそれらしい所は
なかったので、地元の年寄りに訊きました。
「よぐ、おっかなぐねぐで、一人で行ぐごどー。」
と言われましたが、入り口はやはりそこでした。
かなり急な荒れた林道でしたが、フロントギアを
トリプルにした山チャリのローギアは30×34T
なので、難なく登り切って登り口に着きました。
私に霊感はありませんが、これまで経験した
ことの無いような只ならぬ気配を感じました。
正真正銘の霊山だと確信しました。
しかも、御堂(?)の荒廃が進んでいて、その
不気味さは尋常ではありません。肝試しにも最適
の山かも知れません。
そんな中で、無形民族文化財に指定された
旨の標識が異彩を放っていました。
森山の標高は僅かに121mですが、天に
近いような気にさせるインパクトのある山でした。
そっと手を合わせたのは言うまでもありません。
この「森供養」。私の地域では「森の山」と
言いますが、養父が亡くなった折りにも行く
ものと思っていたら、実施されませんでした。
和尚が横着こいたのかと思っていましたが、
あの荒れようを見ると、「森供養」そのものが
無くなってしまったのかな?、と思いました。
だとしたら、残念なことです。。
| 固定リンク
コメント