2022年9月 7日 (水)

鳥海山ー雪と氷の季節ー 佐藤要

 山形県庄内町在住の写真家、佐藤要さんの

新刊写真集で、9月1日発行の初版本です。

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 冬の鳥海山をこよなく愛する地元の登山家

であるプロカメラマンが、半世紀もの間に

撮り貯めた膨大な写真の中から厳選したに

違いないだけに、非常に見ごたえがあり

ます。🎊🎊🎊🎊🎊🎊


 日本海から立ち上がる鳥海山は季節風

まともに受けるために、冬季は手練れの岳人

さえ容易に寄せ付けない厳しい山です。

近年こそ厳冬期でも快晴になる日が何日か

ありますが、以前は本当に厳しくて、特に

一月は全く晴れない年が多いほどでした。

そんな暴風雪が当たり前の山に登って撮り

続けるのは至難の業。写真集を作るとした

ら、要さんしかいないと思っていました。

正に偉業!。(@@


 いや〜、これは嬉しいなあ〜。

私も一番好きな山は「冬の鳥海山」で、特に

厳冬期に外輪山や新山からのスキー滑降は

最高です。神々しいまでに美しい鳥海山が、

ほとんど貸し切りなんですから〜。😍


 しかし、写真の腕は全然なので、記憶の

中に留めるしかありませんでした。その記憶

も年々薄れていくワケですが、この本は

見事に蘇らせてくれます。飾り気のない

エッセイにもまた、味わい深いがあります。


 へへへ、あの世に本を一冊だけ持って

いけるとしたら、この本で決まりだな〜。😙


 ところで、2017年2月28日に象潟港を

自転車発着で「厳冬期鳥海山SEA TO 

SUMMIT」のチャレンジ3回目で、


「今日は要さんも絶対登ってるだろう。」


と思いながら鳥越川を登っていましたが、

要さんも同様に思っていた件が載っていま

した。ほっこりしました。😊

 

 フルカラー128ページで、定価は税込み

¥1,980。自費出版なので置いている範囲

は限られると思いますが、さしあたり地元

書店やとがしスポーツにはあると思います。

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2021年2月18日 (木)

山形県境縦走 完全踏破記念誌

 解散して今は無い、酒田勤労者

山岳会が13年かけて達成した一大

イベントの集大成です。

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 完全縦走達成日は1996年2月18日

で、本誌発行日は同年6月30日。

私はタイプと編集を担当しましたが、

本当に大変でした。正に「心血を

注ぐ」という感じでしたが、作って

良かったと心底思います。

 

 何故なら、私が熱中している自主

企画「山形SEA TO SUUMIT」の

参考資料としての価値が非常に高い

から〜。🎊🎊🎊

 

 私が会に入った時期は低迷していた

感じでしたが、若さと酒の力で一気に

加速して、一気呵成に成し遂げまし

た。

 

 山形県の県境は全てが山岳地帯で、

登山道は僅かしかありません。

なので、1月から5月の積雪期に踏破

した距離は全体の85.4%に及びます。

よく出来たもんだと今でも思います。

 

 ということで、この本を肴にして

今夜も酒飲み〜。🍶

 

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2020年12月18日 (金)

鳥海山を登る/佐藤要②

 いや〜、マジで良いなあ、この本。

鳥海山フリークには最高です。🎊🎊


 鳥海山をこよなく愛するカメラマン

の著書だけあって、


「うん、分かる分かる。」


と思いながら読みました。本書は、

写真満載の山岳紀行文集なんですね。

どちらかと言えば、写真は二次的と

言っても良いと私は思いました。

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2020年12月17日 (木)

鳥海山を登る/佐藤要

 潮風庵での酒の肴にピッタリな本を

とがしスポーツで買ってきました。

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 庄内町在住のカメラマン、佐藤要

さんの新書です。長年に渡って出版

されていた「山の雑記帳」の中から

鳥海山の記事を抜粋したとのことで、

善意で店頭に置いているそうです。

古くからの客を大事にする姿勢は

モンベルショップになっても変わら

ないようで、嬉しくなりました。☺️


 要さんとは冬の鳥海山でよく出会

ったし、滝の小屋で酒飲みしたことも

あります。オラの写真も撮っていた

ので、これは買うしかない。(笑)


 てか、鳥海山好きなら買うしかない

本です。見事な写真満載で300ページ

もあるのに、定価¥2,700!。

儲けナシかもね〜。😱

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2010年2月11日 (木)

「マエストロ、それはムリですよ…」

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 ~飯盛範親と山形交響楽団の挑戦~

 という副題が付いた昨年発売のこの本。遅ればせながら
読みました。仙台での二日目、待ち時間に丁度良いと思って
買っていきましたが、グイグイ引き込まれて一気に読んでしま
いました。

 1972年、山形県出身の指揮者、村川千秋氏によって設立
された東北初のプロオーケストラである山形交響楽団ですが、
今ひとつパッとしない存在でした。

 そこに救世主のように現れたのが、国内外で活躍する新進
気鋭の指揮者、飯盛範親氏。そこには、赤い糸のような運命的
な何かがあったのではないかと思わせるような話がこの本には
綴られています。

 実は私、クラシック音楽は中学生の頃から大好きで、東京
で学生生活を送っていた頃には、バイト代でせっせと演奏会に
行っていました。オーケストラの演奏会では、一番安いE席とか
を買って、序曲が終わると空いているS席に素早く移動して、
一流演奏家の演奏を堪能していました。
在京のプロオケはほとんど聴いたと思います。

 しかし、山形県民でありながら山形交響楽団の演奏は一度も
聴いたことが無いのです。20代後半からはジャズを好むように
なったことも要因ですが、クラシックが嫌いになったワケではあり
ません。興味度と時間、お金の都合から、単に優先度が下がった
だけです。

 しかし、この本を読んだら、誰だって山響の演奏を聴きたくなりま
すよ。これは断言できます。

 ということで、取りあえず、CDを注文しました。
何と、山響はオリジナル・レーベルを保有しているというのですから
驚きます。しかも、SACDハイブリッド盤もあるみたい。(@@

「マエストロ、それはムリですよ…」

という注文を飯森氏が付けた成果の一つのようです。

 とにかく、事務局側からすれば無理難題の要求を一つ一つ
クリアしつつ、飯森氏も他の音楽監督ではまずやらないような
献身的努力によって、観客動員数180%の奇跡的飛躍を
遂げている事実は、素晴らしいの一言に尽きます。

 折良く、今日の山形新聞夕刊に、飯森氏指揮での山響公演
が14日に近所で開催されるという記事が載っていました。
チケットが取れたら行ってきます。

 それにしても、この本の帯には、

「ビジネスマンにも大好評!、たちまち増刷!」

とありましたが、財政難に苦しむ地方自治体のリーダーにも
是非とも読んで欲しい一冊です。実は高いポテンシャルを持って
するのにも関わらず、それに気付かずに劣等感すら抱いて、国の
お情けにすがってような現実から抜け出すヒントが得られることで
しょう。

 ほんの僅かであっても、可能性があるならやってみるという姿勢
は見事です。そのベースには、非常に前向きで独創性を重視した
飯森氏の父母のユニークな教育方針があり、なかなか興味深い
です。育児本の要素もあります。

 ということで、音楽ファン以外でも楽しんで為になる本だと思い
ます。お薦めです。

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2009年12月21日 (月)

「神々の山嶺」

 夢枕獏著「神々の山嶺」を読み終えました。

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 ジャンルとしては山岳小説ですが、抜群に面白くて
一気に読んでしまいました。

 まず、書き出しが良い。

 それは、美しい横縞の模様が刻まれた拳大の黒い石だった。

 この一行を読んだ瞬間に、

「この本は面白いぞ

と確信しました。

 発端は、エベレスト帰りのカメラマン、深町がカトマンズの
裏街で見つけた古いコダック・カメラ。
そこから謎解きが始まって、やがて、伝説のクライマー、
羽生丈二について調べる内に、どんどん彼の世界に引き
込まれていく…。

 そして、深町は再びネパールへ……。


 特に、クライマックスであるエベレスト南西壁冬季無酸素
単独登攀の描写は、凄まじいまでの恐怖感と緊張感、さらに
絶望感に満ち溢れていて、身震いするほどです。

 私の部屋の気温は現在2℃。外を吹き荒れる風雪の音と、
指先がかじかむ程のピリピリとした寒さが臨場感を一層
引き立てます。

 時に哲学的であり、詩的でもあり、ミステリーや活劇も…。
山岳小説に付きものの「女」も重要な役割をしています。
もはや伝説となった名クライマー、故長谷川恒男がよく似た
名前で登場しているのにはほくそ笑んでしまいましたが、
これほどの大傑作を今まで知らなかったのは全く迂闊でした。

 山をやる人もやらない人も、それぞれのイメージで楽しめる
小説と言って良いでしょう。お薦めです。

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2009年3月 5日 (木)

池田昭二/忘れがたい山

 私が所属していた、今は無き酒田勤労者山岳会の会長だった池田昭二先生から、著書を頂きました。無明舎刊「忘れがたい山」です。Img_0248 息子を迎えに行く前の10分間に、パッと開いたページを読んでみたら大爆笑でした。今まで数多くの山の本を読んできましたが、「こんな面白い本は無いっ」と思ったほどです。\(^〇^)/ ということで、帰宅後に最初から一気に読み通しました。11篇からなるエッセイ集になっていますが、最後の章は実戦的な雪洞掘りのマニュアルと言えます。それ以外は、昭和30年代の類い希な記録となっています。 特に、「鉾立東面壁初下降」と「飢餓山行」とかでは、予備知識があったことも手伝って大爆笑でした。かなりシリアスな描写もあることから、メリハリがあってなかなか良い内容だと思いました。 なんと言っても、温暖化が甚だしい上に気象情報が豊富で装備も万全の現代とは全く比較にならない時代の話です。当時の厳しい冬山を想像出来るだけに、多少

のホラが入っていたとしても、素直に、

「凄いなー」と感心してしまいます。温泉巡りの新婚旅行をキャンセルして晩秋の鳥海山へ新婚登山した挙げ句に、遭難しかけて危うく奥さんを死なせるところだったという話には絶句…。今度会ったら、詳しく聞いてみたいと思います。(~~ 山好きなら、ぜひ読んでみて下さいね。無明舎のHPから、送料、振り込み代無料で注文できるので。

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2008年8月 4日 (月)

ぼくちゅう文庫版

 ぼくちゅうこと、「ぼくたちと駐在さんの700日戦争」にはまって
います。

「こんな面白い小説をタダで読んで良いワケがない!」

 というワケで本も買いました。

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 ブログは開くのに時間がかかるし妻にも読ませたいからです
が、ブログには載っていないエピソードもありました。
買う価値はあります。妻は昼寝するのも忘れて読みふけって
いました。さらには仕事も忘れるほど……。

 もの凄~く面白くて、時にシリアスで、非常にデンジャラスで
感動的な小説はそうそうありません。
永久保存版決定。9月には第3巻が出るそうです。

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2008年8月 2日 (土)

自転車誌

 少年時代から自転車は好きでしたが、自転車専門誌を買った
ことは全くありませんでした。たった一度だけ、自転車整備の
本を買ったことがあるだけです。その本も、

「道路を走る暇は無いし、タイヤが埋まるから畑にも乗って
行けない!」

という理由で手放したロードレーサーと共に処分しました。
昔は猛烈に忙しかったんですよ。

 それがどうでしょう。鳥海山へ走りに行くようになって初めて、
その魅力に取り付かれたようです。先月に続いて、今月も雑誌を
買ってきました。

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 今は自転車の人気度がかなり高いんですね。
数えてはいませんが、10誌程度は発売されているんじゃないで
しょうか。その中から私が買うのは、安くて興味をそそる内容で
あるもの。今月は”funride”を買ってきました。初めて見る雑誌
です。私自身はツーリング仕様のMTBに乗っていますが、買う
雑誌はロードレーサー専門です。ロードレーサーが大好きなん
ですよ。ホントは。スピードはMTBの比ではないですから。

 しかし、高速仕様のMTBでどこまで頑張れるか?、が目下の
課題です。気持ちはロードレーサー、乗るのはMTBです。

 というワケで、オーディオ関係の雑誌を買うのはやめました。
自転車に乗り換えです。安上がりで健康的なので、良いことだと
思います。

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2008年7月 5日 (土)

池昭語録

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 「酒田労山の思い出 池昭語録」

 という自費出版の本を頂きました。
酒田勤労者山岳会の発足から解散に至るまでの30年近く会長で
あり続けた池田昭二氏(通称イケショウ)が、会の機関誌に寄せた
文を同人の今井吉郎氏がまとめ上げて池田氏自身が加筆し、
阿部良治氏が監修した内容となっています。

 池田昭二氏といえば、登山愛好者で鳥海山に登ったことの
ある人ならほとんどの人がお世話になっているハズ。
昭文社の「山と高原地図・鳥海山」の筆者だからです。
鳥海山登山だけでも1,000回以上ということで、正に鳥海山の
生き字引と言える方です。
 また、中学校と高校で教鞭を執る傍ら、山岳部の顧問として
活躍されていたので、騙した、いや、指導した生徒の数は数知れ
ません。私自身も酒田労山に所属していたので、氏のお世話に
なりました。解散した今も、たまに自宅へお邪魔します。
 
 で、あちこち読んでみましたが驚きました。
昔の鳥海山の冬は凄まじいですね。たった4時間で3mも雪が
積もってテントや雪洞が潰された話なんかは、冬が暖かくなった
今じゃ考えられません。凄いなー。(@@
装備も今とは比較にならないほど粗末だったワケで、

「冬の鳥海山が好きです。」

なんて、恥ずかしくて言えませんね。想像を絶する厳しい世界が
生々しく描写されています。これは貴重な記録集と言えます。
その中でも、「忘れがたい山」は壮絶です。

 ウム、これは酒の肴にピッタリのものを頂きました。
池田先生、ありがとうございました

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